リコー杯プロ棋士ペア囲碁選手権
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■リコー杯 1・2回戦
リコー杯プロ棋士ペア囲碁選手権2001は12月2日、東京・江東区のTFTホールで幕を開けた。日本プロ碁界を代表する花形棋士の祭典は、小林泉美四段・25世本因坊治勲ペアや杉内寿子八段・加藤正夫九段ペアら話題のペアが2連勝で1・2回戦を突破するなど、16人8組が準々決勝に進出した。しかもこの日、700人を超えるファンも思わず生きを飲むような迫力満点の内容が目白押し。今回初めて試みられた会場設営の工夫もあって、プロのペア戦は名実ともに新境地を開拓しはじめたようだ。

健在、呉清源審判長
初代審判長の故岩本薫九段、二代目の藤沢秀行名誉棋聖につづき、昨年から審判長の任についたのは呉清源九段だった。昭和碁界を風靡した呉氏は現役を退きながらも、21世紀に向けた囲碁の研究をつづけている。そんな呉氏のあいさつは、「ペア囲碁、これこそ21世紀にふさわしい(囲碁界)発展の象徴です。この大会の審判長を務めることになって幸せです。このペア碁は大きく発展していくと確信しています」。いまもなお囲碁界の発展に情熱を注ぐ呉氏の言葉は力強い。そして、「(この1・2回戦は)20世紀最後のペア碁です。選手のみなさん、21世紀に向けて先鞭をつけてください」と開始宣言。1回戦8局がスタートした。