リコー杯プロ棋士ペア囲碁選手権
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食事を取りながらの和やかな進行。
しかし、棋士の面々は、「果たして誰と組むことになるのか」と、そちらに興味津々の様子だった。
「誰と誰が組むと強そうだね」等等、小さな声でささやき合っているのが聞こえてくる。
さて、いよいよ組み合わせ抽選会。男性用、女性用、二つの箱が登場した。中にはアルファベットの描かれたボールが人数分入っている。
選手がそれぞれ、箱に手を入れボールを一つ取ってゆく。同じアルファベットの者同士がペアとなる仕組み。王座戦等の関係で欠席した棋士の分は、代理者が引いた。
次々と選手が壇上にあがって、箱に手を入れる。
まず最初に決まったペアは小山滿鶴―加藤剱正ペア。師匠と弟子の組み合わせに会場からは「強そう!」の声があがる。
石田九段が壇上に上がると女性陣がいっせいに注目。
実は石田九段、ペア碁ではパートナーの女性が打った手に反応して、ため息をついたり、
肩を落としたりする常習犯。
「ペア碁に厳しい棋士」というイメージが定着している。
石田九段が引いたボール、アルファベットが同じだったのは、梅沢由香里五段だった。
途端に「あー」と梅沢さんが悲鳴をあげて、会場は笑いの渦。
悲喜こもごもの抽選会が終わったところで、ペアの決意表明となった。