リコー杯プロ棋士ペア囲碁選手権2005
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囲碁ファンが注目する華やかな祭典―リコー杯プロ棋士ペア囲碁選手権の決勝戦が、1月23日、対局地を北京に移して行われた。男女トップ棋士32名、16組の中から熱戦を勝ち上がってきたのは、王立誠十段・加藤啓子四段ペアと、三村智保九段・青木喜久代八段ペア。両ペア共に「楽しく打ちたい」と語りながらも、「ここまできたら、やはり勝ちにいきます」と優勝宣言。熱戦が期待される。

一行は、21日に現地入りした。同行棋士は、決勝進出の四名の他に、審判長の林海峰名誉天元、大盤解説通訳役の蘇耀国七段、記録の小西和子八段、秒読みの矢代久美子五段、囲碁・将棋チャンネルのレポーター役として井澤秋乃三段。華やかな顔ぶれだ。
北京の気温は、この日2度。「思ったより寒くないね」という声も聞かれたが、「やっぱりだんだん耳が痛くなってきた」。蘇七段はカバンからマフラーを取り出して首にまいた。
北京国際飯店にチェックイン。対局会場となる長安大戯院と隣接するホテルだ。しばし休息した後、ライトアップされた紫禁城をすぐそこに見上げるレストランで薬膳料理を食べ、対局者たちは鋭気を養った。




前日の夕食会

翌日は、林海峰名誉天元、蘇耀国七段、小西和子八段、矢代久美子五段、井澤秋乃三段は、地元の囲碁ファンに指導対局のサービス。北京でも林名誉天元の人気は格別だった。中に、元卓球世界チャンピオンの庄則棟氏の顔も。「何も言わずに九子置かれて参りました。強かった」とは、庄氏と手合わせした矢代五段の感想だ。
 決勝戦を控えた四棋士は休息日だったが、常昊九段と古力七段によるNEC杯の決勝公開対局の情報を聞きつけると、対局会場に出かけた。「日本の公開対局とは全く雰囲気が違っていて驚きました」と青木八段、加藤四段が声を揃える。「とにかく子供が多い。会場はずっと賑やかでラフな感じ」「報道陣もいつまでも碁盤を囲んでいて、客席からは『邪魔だよ』と声がかかっていました」。
対局者たちは、初めての北京での公開対局を前に、「会場の雰囲気を知る」という心の準備は出来上がったようだ。

リコー杯の対局会場となる長安大戯院は、一階席だけで約五百人を収容する劇場。対局前夜も京劇の挙行があり、関係者は、終演後から深夜までかかって翌日の舞台を整えた。