ペア碁を私たちとともに世界のペアゲームとして育てませんか

日本生まれのペアゲーム

日本生まれのペアゲーム

ペア碁とは、男性と女性がペアを組んで2人対2人で競うペア対局のことで、新しい楽しみ方を求めて開発された、いわば囲碁の男女混合ダブルスです。

複数で対局する囲碁は「連碁」と呼ばれ、かなり以前から存在しました。これを男女ペアで対局する正式な種目として確立したら面白いのではないか。もっと多くの人が囲碁に親しめるのではないか。その発想がペア碁の始まりであり、財団法人日本ペア碁協会設立の趣旨です。

現在、世界中でもっとも競技人口の多いペアゲームと言われているのがコントラクト・ブリッジ。通称「ブリッジ」と呼ばれるこのカードゲームに並ぶペアゲームへとペア碁を育てることが、私たちの夢であり、目標です。ゲームとして完成度の高い囲碁。その面白さ、奥深さを、もっと気軽に楽しめるペア碁は、世界で広く愛される知的スポーツへと発展する十分な可能性を秘めています。

財団法人日本ペア碁協会では、いま、賛助会員を募集中です。ペア碁を通じて会員相互の親睦を深め、いま始まったばかりのペア碁の歴史を、ともに育てていきましょう。

10の800乗の戦略を2人で描き上げる。

理屈では語りきれないペア碁は、けっして飽きることのない知的ダブルスです。

今日のコンピュータゲームのソフトを見ると、将棋は2段程度、チェスに関してはコンピュータの方が人間より強いとも言われるのに対して、囲碁のゲームソフトはせいぜい10級程度の実力。これは、囲碁というゲームの奥の深さによるものです。なにしろ、囲碁の対局には、およそ10の800乗の組み合わせがあると言われているくらいで、セオリーで語り尽くすことは、ほとんど不可能。囲碁が右脳を刺激し、感性や人生観を反映するゲームであると称されるのもそのためです。

さて、その奥深いゲームを2人対2人で行うところにペア碁の面白さがあります。なかでも、ペア対局ならではの妙味を引き出しているのが、「ゲーム中ペア同士の着手に関する会話も素振りも禁止」というルール。一手目黒の女性二手目白の女性、三手目黒の男性、四手目白の男性。これを終局まで繰り返すわけですが、その最中はパートナー同士での相談は一切できません。ですから、相手の戦略だけでなく、ペアを組んだパートナーの打つ石の意味をも読み取る必要があります。じつに複雑な絡み合うかけひき。セオリーを越えて展開する戦局。それは、2人の感性が盤上に描くアート、あるいは結末のわからないミステリーとでも呼べそうです。

アマの世界NO.1を決める国際アマチュア・ペア碁選手権大会。

一流棋士の感性がぶつかるプロ棋士ペア碁選手権。
ペア碁への関心は加速度的に高まっています。

財団法人日本ペア碁協会が主催するアマとプロの2つの大会は、ペア碁の楽しさ、面白さを多くの人に伝え、ペア碁ファンを拡大する大きなパワーとなっています。

アマチュアを対象に、「国際アマチュア・ペア碁選手権大会」がスタートしたのは1990年のこと。以来、回を重ねるごとに予選に参加するペアが増加。今ではアマチュアの世界一決定戦として、国内はもちろん広く世界中の囲碁ファンに認められています。

「プロ棋士ペア碁選手権」の第1回は、1994年(決勝は1995年1月)に、「財団法人日本ペア碁協会設立記念チャリティー大会」として開催。出場した16組のペアは、いずれも日本棋院・関西棋院を代表する一流棋士で、その顔ぶれだけでも囲碁ファンの誰もが注目する大会となりました。財団法人日本ペア碁協会では、今後も両大会を定期的に開催していく予定です。2つのイベントを軸に、ペア碁の魅力を広く紹介していくことで、ペア碁の輪をさらに大きなものにしてきたいと考えています。

ペア碁は、欧米をはじめ世界の各国で、囲碁とともに静かなブーム。
とくに女性のペア碁ファンが、年々増えています。

ペア碁は、1992年の第36回ヨーロッパ碁コングレス(イギリス・カンタベリー)のエキシビションとして、ヨーロッパの囲碁ファンに初めて披露されました。国際アマチュア・ペア碁選手権に出場した選手が、「スリルたっぷりでとても面白い」と紹介したことがきっかけでした。そして、翌年の第38回ヨーロッパ碁コングレス(オーストリア・ウィーン)ではペア対局は正式な種目として採用されています。また、同年のアメリカ囲碁大会でもエキシビションゲームとして紹介され、好評を博しています。

これらの機会を通じて知られ始めたペア碁は、男女で楽しむカジュアルな知的なスポーツとして一般の囲碁ファン、とりわけ女性を中心に定着。各国で、囲碁とともに静かなブームを呼んでいます。

もちろん、このようにペア碁がスムーズに受け入れられたのは、「ヨーロッパ囲碁文化センター(オランダ)」や「南米囲碁会館(ブラジル)」の開設など、海外での囲碁の普及を目指した日本棋院の長年の活動があったからこそ。

財団法人日本ペア碁協会でも、いずれは「ペア碁サロン」を世界の各都市に設けて、ペア碁、さらには囲碁の普及を精力的に推進していきたいと考えています。

ペア碁をひとつの原動力として、わが国の囲碁人口が3000万人に達する日も、夢ではありません。

50か国2500万人と言われる囲碁ファンも、そのほとんどが男性。しかし、ペア碁の誕生で様子が変わってきました。ペア碁をきっかけに女性の囲碁ファンが増えているのです。国際アマチュア・ペア碁選手権を見ても、それは顕著です。これまでは「一人では碁の大会に出にくい」と思っていた女性たちが「ペア対局だから」と、積極的に参加するようになり、予選へのエントリー数が年々増え続けています。

さらに、ペア碁によって低年齢層にも囲碁ファンが広がりつつあります。家庭で一緒に楽しむために、また頭脳教育の一つとして、親が子供にすすめるケースが増えているようです。囲碁ファンの据野を広げ、家庭で楽しむペア碁を普及するために、財団法人日本ペア碁協会では、小中学校へ碁盤と碁石の寄贈を決めています。近い将来、サッカーボールを蹴るように、子供達がペア碁に興ずる光景が一般的なものになることでしょう。

女性や子ども、初心者でもすぐに楽しめるペア碁が、この先もファンを広げることは確実です。その結果、囲碁人口が飛躍的に増加するのは間違いありません。人口約4000万人の25%、じつに1000万人近くの囲碁ファンがいると言われるお隣り韓国。その例から考えると、わが国の囲碁人口が3000万人に達することも、けっして夢ではないのです。もちろん、そのとき世界中の囲碁人口は2500万人の数倍になっているはずです。

夫婦が、恋人が、あるいは親子がペアを組む。

たとえばペア碁パーティなど、男女が知的に楽しむ新しい社交の場が生まれようとしています。

ペア碁は、男女がコミュニケーションするための、知的で洗練された新しい時間を創り出しました。とくに、パーティなどに夫婦で出席する機会の多い欧米では、男女交際の場の新しいゲームとして人気を呼んでいます。夫婦、親子、恋人同士がペアを組んで楽しめること。「勝ったときは喜びも2倍で、負けたときの責任は半分」と言われるように、初心者でも気軽に親しめること。勝負のポイントは、上位者がいかに下位者の面倒を見るかにあり、思いやりのパートナーシップを何よりも大切にするゲームであること。ペア碁のこういった性格が男女、あるいは家族が集まる時間にフィットしたのは当然のことかもしれません。

財団法人日本ペア碁協会では、会員相互の親睦を深めるためのパーティなどの開催はもちろん、ペア碁の楽しみ方、ペア碁のある生活を広く提案していきたいと思います。

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