「20周年記念ペア碁大賞」エッセイ【ペア碁―カースティ・ヒ―リーとマシュー・マクファディアンの思い出と回想】

「20周年記念ペア碁大賞」エッセイ発表

カースティ・ヒーリー&マシュー・マクファディアン (イギリス)

驚かされる楽しみ

碁を打つ楽しみの一つは、対戦者の素晴らしい手に驚かされる時です。
しかし、その楽しみもあなたが負かされそうになると、イライラにとって代わるかもしれません。ですが、ペア碁の場合には純粋な驚きと楽しみだけがあります。勝利できたならそれらの喜びを強く感じられるでしょう。

1992年カンターバリー

級の選手として3人の4段以上のパートナーとの対局では、レベルの高い対局ができる感覚を覚えました。保育園の滑り台からとつぜん、オリンピックの滑降コースを滑り下りるような。

1995年マーロウ

初めてのイギリスでのペア碁大会は、数人のベストドレッサー賞を意識したかのような方々が揃いました。いつもの10%の割合でなく、たくさんの女性が碁を打っている姿を見るのは楽しい。そして同時にイギリスの男性選手もその気になれば素敵に正装できる事が分かりました。

対局できない方はいません

私たちが取りいれたペア碁では、2人がペアになり、もう一方のペアと対局します。レミントン囲碁クラブではあぶれて、対局できないという問題は一度もおきていません。

冒険

私達が関わる面白い対局は、両側に初心者がいるペア碁。基本的には石の集まりには生か死、繋がっているか囲まれているかというステイタスがあります。初心者とのペア碁はその状態が変動的です。石の集まりには冒険があります。

イチゴ狩り

子供がイチゴ狩りに行くと、誰が一番たくさん摘んだか比べたがる事があります。それは根本的に間違いでしょう。なぜならば、数を比較して優劣を決めるのではなく、1つにまとめてみんなの収穫にすべきですから。ペア碁にも共通点があり、2人の選手の貢献がお互いに加えられるのです。この認識が私達のペア碁の協力関係の成功の助けになっています。幸せな夫婦としても。

感情的なのも許される

東京でのペア碁大会の対局中、静かで真剣な雰囲気が悲痛な泣き声で壊されました。訳すと「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい」。みんな、相手の事を考えているんだと分かって良かったです。

コンピューター

ほとんどの頭脳ゲームはコンピューターで楽しめます。囲碁は定番のゲームの中でプログラマーが攻める最後で、そして一番難しいゲームです。しかし、ペア碁は人と人とで永遠に楽しめるゲームです。

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