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伊藤園
【大会特別記事】ペア碁×お~いお茶 スペシャルインタビュー企画 囲碁とお茶の未来を語る 〜伝統と挑戦の交差点〜

日本の囲碁界を代表する男女プロ棋士8組16名がトーナメント戦を戦う「プロ棋士ペア碁選手権」、アマチュアのペア碁世界一を決める「国際アマチュア・ペア碁選手権大会」、世界の大学生・大学院生・高校生が出場する「松田杯 世界学生ペア碁選手権大会」、15歳以下のジュニアを対象とした「U-15 世界ジュニアペア碁選手権」、一般公募による「荒木杯ハンデ戦」、「関西ジュニアペア碁大会」など総勢約250ペア・500名が参加する、ペア碁の祭典「ペア碁ワールドフェスティバル2025」が2025年8月8日(金)~ 10日(日)の3日間、大阪・関西万博で開催される。

ペア碁ワールドフェスティバルを応援する「伊藤園」のマーケティング本部 緑茶ブランドグループ ブランドマネジャーの吉田達也さん、プロ棋士としてだけでなく、総計3,000人以上を育成しプロ棋士17人を輩出した藤澤一就先生、その門下生である関航太郎九段、寺山怜六段、4名のスペシャルインタビュー企画がこのほど実現。

囲碁界とお茶業界のキーパーソンが集い、ペア碁の魅力から、「お~いお茶」の新製品、新しいことへの挑戦、囲碁界の未来、お茶の未来など幅広く語って頂いた。( 2025年7月11日収録 )

「ペア碁」の魅力と奥深さ

司会)2025年8月8日から3日間、大阪・関西万博にてペア碁の祭典「ペア碁ワールドフェスティバル2025」が開催されます。本日はペア碁を長年応援して頂いている伊藤園様にお伺いして、囲碁界とお茶業界のキーパーソンが囲碁とお茶の未来を語るスペシャル座談会となりますが、棋士の皆様にとって「ペア碁」の魅力とはどのようなところになりますでしょうか?

藤澤一就先生

藤澤一就先生(以降敬称略)ペア碁はドレスコードがある大会で若いカップルが大勢参加されたりと今までの囲碁大会と比べて、華やかで会場の空気が大きく変わりました。無言の中でペアの意図を読み合う難しさと、そこから生まれる面白さがあります。特にペアがうまくかみ合った瞬間の快感は、一人の対局では味わえない特別なものです。

関航太郎九段

関航太郎九段(以降敬称略)ペア碁は強い人同士が組めば勝てるわけではないんです。お互いに分かりやすい手を選ぶ、無言の意思疎通が本当に重要になります。相方にプレッシャーをかけすぎないように、優しさや思いやりを意識するのも、実は勝負の鍵になります。

寺山怜六段

寺山怜六段(以降敬称略)スポーツのダブルスと似ていて、技術だけでなく相性や呼吸が問われる競技だと思います。実際、ペア碁では思いがけないハプニングも多いです。相手のちょっとしたクセを読み解いたり、互いの失敗をフォローし合ったり、そういうところに人間らしさやドラマがあります。だから見ていても、やっていても本当に面白いんですよね。

藤澤一就先生(写真中央)と、その門下生である関航太郎九段(右)、寺山怜六段(左)
藤澤一就先生(写真中央)と、その門下生である関航太郎九段(右)、寺山怜六段(左)

対局を支えるお茶との関わり

司会)本日は、伊藤園様の本社にお伺いしておりますが、ここにも伊藤園様のお茶ラインナップが並んでいます。皆様は普段の生活や対局中にどのようにお茶を取り入れていますか?

藤澤一就先生

藤澤)こども囲碁教室では冬場は体調を崩しやすいので、カテキンを意識してお茶をよく飲むようにしています。スタッフにも配っています。自分自身も指導や対局の合間に飲むと気持ちが落ち着き、リセットできる感覚があります。

関航太郎九段

関)対局中は「お~いお茶 濃い茶」が欠かせません。濃い味わいが好きで、集中を保つための心の支えになっています。集中が切れそうなとき、ひと口飲むと頭がシャキッとする感覚があって、メンタル面でも助けられています。

寺山怜六段

寺山)僕は健康診断の数値が気になったのをきっかけに、渋めのお茶を飲むようになりました。体調管理の一環です。以前は甘い飲み物が多かったのですが、渋いお茶を選ぶようになってから体調の変化を感じ、習慣として根付いています。

「お~いお茶 PURE」シリーズの誕生と挑戦

司会)いま、目の前にも置いてあります新製品「お~いお茶 PURE」シリーズについて、伊藤園 マーケティング本部 緑茶ブランドグループ ブランドマネジャーの吉田達也さんにお伺いしたいと思います。

吉田ブランドマネジャー

吉田ブランドマネジャー(以降敬称略)急須離れが進む中で、若者にもお茶の魅力を届けたいと開発しました。従来のお茶の渋みや苦みを抑え、まるで水のようにすっきり飲めるのが特徴です。レモンフレーバーなどは海外市場でも評価され、若い世代や運動後のリフレッシュ飲料として注目されています。

伊藤園 マーケティング本部 緑茶ブランドグループ ブランドマネジャー 吉田達也さん
伊藤園 マーケティング本部 緑茶ブランドグループ ブランドマネジャー 吉田達也さん

司会)開発の背景にはどのような思いがあったのでしょうか。

吉田ブランドマネジャー

吉田)私たちは、昔ながらのいれ方で飲むだけがお茶ではないと伝えたかったんです。海外では緑茶や抹茶にフルーツやスパイスを加えたり、アレンジがどんどん進んでいます。日本の緑茶も、もっと自由に楽しんでいい。そうした常識を覆したいと思いました。

司会)開発で苦労された部分などはございましたか?

吉田ブランドマネジャー

吉田)「お茶らしさ」を完全に失わず、でも驚きを与えること。その絶妙なバランスにとても悩みました。渋みがないとお茶じゃないと感じる人もいれば、渋いから苦手という若者もいる。幅広い層に届く味わいを模索し続けました。

司会)ありがとうございます。それでは棋士の皆さんに「お~いお茶 PURE」シリーズの試飲をして頂きたいと思います。ぜひ感想などをお聞かせください。

藤澤一就先生

藤澤)私のような年齢になると、やっぱり濃い茶がしっくりくるのですが、これは驚きました。暑い日や指導の合間、喉を潤すのにぴったりですね。

関航太郎九段

関)お~いお茶 濃い茶ファンの僕でも、これは別物として魅力があります。特に運動後や夏場には1リットルくらい一気に飲みたくなる爽快感がありますね。

寺山怜六段

寺山)軽やかで本当に飲みやすいです。私は趣味で野球をやっているので、練習後に飲んだら最高だろうなと思いました。

今までの常識を捨てた新しいことへの挑戦

司会)「お~いお茶 PURE」シリーズは若い方にもっとお茶を好きになってもらいたい、もっとお茶を飲んでもらいたいという思いから「お茶の常識、すてましょう。」のコンセプトのもと、新しい挑戦であったと伺いました。棋士の皆様に「新しい挑戦」というキーワードでお話を伺いたいと思います。

藤澤一就先生

藤澤)伝統を守るだけでは先細りする危機感があります。特に若い世代や海外に向けては、新しい試みを取り入れないと魅力が伝わりません。だからAI活用も、個別最適化した勉強法も積極的に取り入れています。具体的には、生徒ごとの弱点をAIが分析してくれることで、以前よりきめ細やかに指導できるようになります。

関航太郎九段

関)僕は挑戦って、自己管理や生活改善にも通じると思っています。棋士は体調や心のバランスも大事。新しいことに挑戦することで、自分自身を知る機会にもなるんです。最近は瞑想や簡単なフィジカルトレーニングにも取り組んでいて、心身のコンディションを整える新しい手法を試しています。

寺山怜六段

寺山)最近は対局以外で、囲碁の新しい分野の仕事に取り組んでいますが正直、毎回緊張しています。でもそこで学んだことや出会った人が、結果的に自分の囲碁観を広げてくれるんですよね。だから挑戦は必要だと思います。取材やメディア出演を通じて、囲碁を知らない方々に少しでも興味を持ってもらえたときは、やってよかったと実感します。

若い世代と世界への広がり

司会)囲碁もお茶も若い世代というよりは、年配の方が好きなものというイメージがあります。若い世代に囲碁、お茶を広めるにはどうすればよいでしょうか。

関航太郎九段

関)囲碁は一度触れれば一生の趣味になります。だからこそ、入り口のハードルを下げることが大切だと思います。

寺山怜六段

寺山)まずは知らない人に触れるきっかけを増やすこと。そこが最初の一歩です。

吉田ブランドマネジャー

吉田)お茶も囲碁と同じですね。子供が急須でお茶を淹れると家族の会話が増える。その行為を褒められたりして、またお茶を淹れるようになる。そうした体験が未来につながると思います。

司会)まず体験してもらうこと、これが重要ですね。日本を飛び越えて世界での囲碁、お茶の普及という観点ではいかがでしょうか。

藤澤一就先生

藤澤)中国、韓国、中華台北などでは日本よりも囲碁を楽しむ方が多いですが、欧米の理系人材や経営者にも囲碁ファンが多いですし、AI開発者が囲碁に魅せられた例もあります。最近では海外から指導依頼が来ることも増え、グローバルな舞台で囲碁を伝える機会が広がっていますので、それをうまく活用して普及出来たらいいですね。

吉田ブランドマネジャー

吉田)抹茶ブームは日本茶文化の可能性を示しています。今後も挑戦を続けていきたいですね。具体的には、日本茶の正しい文化を理解しながら、もっと楽しく現代風にアレンジしていく。また、若い世代に向けたSNS発信やオンラインイベントの開催、海外インフルエンサーとの連携といった新しい試みにも挑戦しており、グローバルにお茶ファンを増やしていく戦略です。これは国内外問わずですが、若者が『面白そう』『やってみたい』と思える企画を立ち上げることが、これからのカギだと感じています。

囲碁、お茶のこれから

司会)皆様、ありがとうございました。最後に今後の抱負などをお聞かせください。

藤澤一就先生

藤澤)囲碁は人と人が出会い、学び合う場。それを次世代にしっかり伝えていきたいです。

関航太郎九段

関)まずは目の前の一局に集中し、タイトル獲得を目指します!

寺山怜六段

寺山)健康を大事にしながら、囲碁の普及活動や新たな挑戦を続けたいと思います。地元イベントへの参加や学校訪問など、地域に根ざした活動も増やしていきたいですね。

司会)ありがとうございました。吉田ブランドマネジャー、お茶の未来、これからについてはいかがでしょうか。

吉田ブランドマネジャー

吉田)日本茶の魅力はまだまだ発信しきれていないと感じています。これからはお茶の楽しみ方をもっと多様化し、カフェ業態やデザート、海外展開など、新しいチャレンジを次々に仕掛けていきたいです。また、地域の生産者の方々と協力し、持続可能なお茶づくりにも力を入れていきます。

伝統を守りながら革新を重ねる挑戦。その交差点に立つ彼らの声は、私たちに未来を考えるヒントを与えてくれる。囲碁とお茶、それぞれの道の先に広がるのは、国内外を問わない人と人とのつながり。読者もぜひ、この物語の続きを見守ってほしい。


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主催

日本ペア碁協会 / ペア碁ワールドフェスティバル2025 大会実行委員会